SVツアー関西勉強会資料1

九州大学産学連携センター教授
谷川 徹氏講演

2002年にNAISTで行われた講演のメモです。シリコンバレーの情報が端的にまとまっていると思います。いずれ「シリコンバレー基本情報」としてWikiに組み込む予定です。


シリコンバレー成功の本質

移民の多い地域
なぜシリコンバレーか

アメリカ自体が非常にベンチャー向きの国
個人が新しい事をやることで出来上がってきた国
市場原理に基づいている

シリコンバレーの発端
1980年代中盤の冷戦終結で防衛産業が縮小
レイオフされたエンジニアたちが事業を興した

ベンチャー創出の条件
ベンチャーの定義
新しい事業、上昇志向、オリジナリティ、和解、リスクテイカー
ヒト、モノ、カネ、知恵、環境、マーケットが揃っているか
ヒト: 人の質
モノ: オリジナルで優れたアイデアがあるか
カネ: リスクマネーがあるか、ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家
知恵: ベンチャーを支援するNPO、人的ネットワーク、ヘッドハンター、人を供給し、支援してくれる大学

日本はヒト、モノ、カネは揃っている
一番ないのが環境
ベンチャーを起こそうと支援してくれる環境がない
米国は新しい事業を起こす事を賞賛する文化がある

米国と日本の比較

米国: ベンチャー精神にあふれた人材
大企業に入っても5~6年でベンチャーを起こす人が多い (2~3割?)
一つの企業に居る平均年数2年
女性の起業家も多い
ハイテクベンチャーのオーナー、もしくはファウンダーの1/3以上はアジア系の人材

ケーススタディ (SVの起業家たち)
Vinod Khosla (サン・マイクロシステムズ創業者のひとり, VC of the year 2001を受賞)
Jerry Yang (Yahoo創業者)
Linus Benedict Torvalds (linuxカーネル開発者)
Steve Jobs (Apple創業者)
James H. Clark (元Stanford教授、Silicon Graphics, Netscape, ヘルシオン創業者)
Chong-Moon Lee (S3創業者)
井手祐二 (ピクセラ創業者)
曽我弘 (定年後に渡米, Spruce Technologies, Inc.創業者)

特許の数等は日米で同じ
モノとしてのテクノロジーは日本にもある

一番違うのはお金
米国は2兆円くらいのVCマネーがある
日本には悲しいくらいない(出すに値するベンチャーもない)

ビジネスインフラ
ノウハウやヒトの足りない部分を補うVCが発達
日本のVCはまだ銀行体質

エンジェル投資家
成功した人が若い人にノウハウやお金を伝える
ベンチャーキャピタルは事業のプロデューサー(金融業という意識ではない)

ベンチャーインキューベーター
行政ではなくNPOが支援 (日本は勘違い)
リスクテイクを容認する税制
ストックオプション制度の浸透

文化・社会風土の違い
米国は結果平等より機会均等の国
ベンチャーに対する偏見が少ない

日・米・独三国の比較
ベンチャー創始者が尊敬されている率が日本だけ極端に低い
一流大学ほど少人数の企業に行く

シリコンバレーの
創業25周年たたないうちに1000億円を超すような企業が狭い地域に密集
ハイテク業種が圧倒的に多い
バイオ銘柄も非常に多い
全米のVCマネーの4割がベイエリアに集中

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