「ハッカーと画家」を読んだ!-ワタシがオタクになっても-

ネットで結構前に話題になって、気になっていたので読んでみた。
著者のポール・グレアムはLispの世界で有名な人みたいですね。

ベンチャーを興して成功した著者の起業論、テクノロジー論、そしてハッカーとして生きていく為の心構え等がエッセイの形でまとまっている内容。
いろんな問題提起や思考実験があって、非常に楽しめた。(コンピューターネイティヴはこう考えるのか!みたいな)
著者はここ数十年の進歩はオタクによってもたらされたと主張する。(アップル、マイクロソフト、Googleなど)
世界を変えてきたオタクとは、
現実の問題を解決しながら夢を追いかけることのできるひとたちなのだ。

なぜオタクは中学や高校ではみだしものにされるのか、というトピックもある。
僕自身、長らくオタクと呼ばれることがいやで、
それっぽい言動は極力避けてきたつもりだけど(あまり成功していないけどw)、
最近真剣にオタクになりたいと思っている。
技術で思考する、そういう人間になりたい。
そしてそれを社会に還元したい。
オタクと言われるくらい何かに熱中できるなんて素晴らしいと思う。

オタクといってもnerdではなく、
coolなgeekの方なので勘違いなさらないように!



“ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち” (ポール グレアム)

「1973年のピンボール」を読んだ

久しぶりに村上春樹の「1973年のピンボール」を手にとって読み返してみた。
世間も春樹さん自身もはこの作品をあまり評価していないようだけど、
僕にとってはなぜか定期的に読んでしまう不思議な作品である。
たしかに内容はぐちゃぐちゃだし、
前作の「風邪の歌を聴け」ほどの新しさも、
「羊を巡る冒険」ほどの深化もないけど、
この作品が持っている透き通った孤独は僕を遠い場所へ連れて行ってくれるのだ。

今日もコーヒーを飲みながら、1時間半ほどのトリップを楽しんだ。



“1973年のピンボール” (村上 春樹)

“iPodは何を変えたのか?”を読んだ!

スティーヴン・レヴィの「iPodは何を変えたのか?」を読み終わった。

iPodの開発秘話と、その後の社会現象、そしてこのアイテムが備えている魅力そのものに迫る。

まず、iPodの開発話が面白い。

はじめはアップル(というかジョブズ)ですら、

ただのMacの周辺機器として売ろうとしていたらしい。

それでもちゃんと軌道修正して世界一のデジタル・プレーヤーに育てるんだからすごい。

ちなみに、あの感動的なホイールは上級副社長からのアイデアだそうだ。

そしてやはりスティーヴ・ジョブズの、

物作りへの恐ろしいくらいの情熱が注ぎ込まれた物体だという描写がこれでもかと出てくる。

ああいうリーダーはどこから出てくるのかねえ。

この著者は「Macintosh物語」という本(もちろん僕は持っている)まで書いているぐらいなので、

かなりアップル賛美の内容になっているけど、面白いのでゆるす。

それにしてもこの著者の人脈はすごいな。

ビル・ゲイツに出たばかりのiPodを見せて感想を言わせたりしてるし・・・(そして褒めまくるゲイツw)

iPodの独走をゆるしてしまった他の企業はこれからどうするんだろう・・・。

ソニーやパナソニックのプレーヤは「機械としてはおもしろい」レベルにとどまってしまっていると思うし。

(これってVaioと一緒では・・・。あ、PS3もか)

ソニーのぐだぐだ具合を描写してる箇所もあって、これも面白い(ソニーCEOのストリンガーも認めているんだね・・・)

エレクトロニクスとメディアの両方の会社を持ってたから、

テクノロジと著作権保護でこじれて、統合が逆に機能しなかったということ。

エコシステムまで持って行けなかった悲劇。

これじゃあ一般のひとは使わないよな。

最近のアップルは誰もまねできない(しない)垂直統合のメリットと、

オープンなものを使う姿勢を絶妙に使い分けている気がして、

その辺のさじ加減が全体としての強さに繋がっていると思う。

ユーザインターフェイス(広い意味でも狭い意味でも)の革新はこういう姿勢からしか作れないのではないか。

と、インターフェイスの論文を読みながら考えてしまった。

えーっと、本の内容に戻ると、

シャッフル機能がiPodにパーソナルな感覚を抱かせる、という項がおもしろかった。

曲をシャッフルするのは完全にランダムなのに、そこに法則性を見いだしてしまう人間が多いのだ。

iPodが好みを完全に把握して、今聴きたい曲を出してくれると信じてる人、

いつも特定のアーティストしかかからないとぼやく人。

みんなシャッフル機能を、本来より大きく感じてしまっている。

(このトピックは情報科学と認知科学をかじるとよくわかると思う)

この機能に対する問い合わせがあまりにも多いため、

結局アップルは完全なランダムさを捨てて、分布をいじれる機能を付けた。

その方がランダムに感じるひとが多いそうだ。

なんかこれだけで論文書けそうだね(もうあるのかも。調べてない)

ちなみに、僕は今までシャッフル機能って使ってなかったんだけど、

さっき使ってみたら、面白いね、これ・・・。

本を読んで一番特をしたのは実はこれかも。

iPodの一人勝ちがいつまで続くのかわからないけど、

ここまでシステムを発展させた以上はもうしばらく寡占が続くであろうと思います。

MySpaceやmixiで持っている音楽を自己表現として使う、

というトレンドをiPodがどう取り込むかが気になるところです。(たぶん無線だろうなあ。でもそれってZune・・・)

とりあえず、音楽に目を付けたアップルは偉い、ということで。

以上、Macオタクのアサノでした。



“iPodは何を変えたのか?” (スティーブン・レヴィ)



マッキントッシュ物語僕らを変えたコンピュータ” (スティーブン レヴィ)

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追悼カート・ヴォネガット

カート・ヴォネガットが12日に亡くなっていたことを今知った。

クールでブラックで、奇跡的なぐらい鮮やかに文明批判をする偉大な小説家。

人類をしつこく罵倒しながらも、人間をあきらめきれない。

そんな優しさが文体の背後から見えるようでした。

大学1年生のときに書店で出会ったあの衝撃が忘れられません。

ご冥福をお祈りします。



“タイタンの妖女” (カート・ヴォネガット・ジュニア)

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